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2012年4月12日 (木)

シャーマン・クラブ対地雷戦車 Step.1 プロローグ

シャーマン・クラブ対地雷戦車

SH24

第二次世界大戦も折り返しを過ぎた1943年、スターリングラードではドイツ軍が降伏し、その後のクルスクの大戦車戦もソ連軍の物量の前に敗退。そして北アフリカでは英米連合軍の猛攻撃の前にさすがのロンメル将軍も力尽きるなど、各地でドイツ軍の戦線の縮小が始まっていました。しかし西部戦線は海に囲まれているため、いまだ連合軍は手を出すことが出来ずにいたのですが、さすがにこの頃になると上陸作戦は時間の問題となりました。そのためドイツ軍はフランスの海岸線にこれでもかと言うほどの防御策を施しました。

それに対しイギリス軍のスパイは夜陰に紛れてフランスの海岸にこっそり上陸し、ドイツ軍の防御を調べ上げました。そしてイギリス軍は持ち前のアイデアでさまざまな兵器を考案し、上陸作戦に備えました。

今回制作するシャーマン・クラブ対地雷戦車は砂浜にどっさりと埋められた地雷を処理するための戦車です。車体の前に付けられた長い鎖のついたドラムを景気よくぶん回し、ショックで地雷を誤爆させるというものです。上陸用舟艇から戦闘切って上陸し、他の戦車を先導するのです。

鎖の回転方向から考えて、進行方向に対して正回転すると思われるので、鎖が地面をたたいたときの石やら土やらは車体の方に向かって飛んでくるでしょうね。そのためあっと言う間に泥だらけになるでしょうね。ハッチから顔を出すなんてとんでもないでしょうね。

それにしても、どうしてこの車輌の名前がCrab(クラブ:かに)なんでしょうね?カニに似てますかね?

キットについて

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キットはタスカのシャーマン5にレジェンドのコンバージョンキットを使ってシャーマン・クラブを作ります。インジェクションキットがあればいいのですが、こんな変な車輌はしかたがありませんね。ドイツ軍ならまだしもね・・・

レジェンドのセットはドラゴンのM4A4から作るようになっているので、米軍仕様のM4A4を英軍仕様のシャーマン5に変更するパーツも入っているのですが、今回はタスカの素晴らしいシャーマン5があるのでそちらを使います。

シャーマン戦車は大量生産するために複数のメーカーで部品を共用して作られました。各型で一番違ったのがエンジンでして、トラック用の6気筒エンジンを5つつないで30気筒エンジンにしたのがM4A4なのですが、あまりの気筒数の多さに米軍は嫌気がさし、ほとんどイギリス軍にあげちゃったほどで、イギリス軍はこのタイプのシャーマンをシャーマン5と呼んでいました。ちなみに私はこれをシャーマンVだとばかり思っていました(汗)。なんか強そうですよね(笑)。

タスカのシャーマン5

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タスカのシャーマンはシャーマンキットの決定版でして、その内容は素晴らしいものがあります。可動式のサスペンションや標準添付のエッチングパーツ、緻密でシャープなモールド。わかりやすい説明書。もう文句の付け所がありません。これで価格が安ければ・・・

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戦車のキットには風呂桶のようなシャーシがつきものですが、このキットにはありません。ご覧の通り、シャーシはバラバラです。背の高いシャーマン戦車ですから、車体側面も自然と大きくなります。そのため箱組の方が綺麗にできることは分かるのですが、キッチリ組めるかが心配です。でも大丈夫。このキットは誰が組んでもキッチリと組めるように工夫されています。これで箱組に対する苦手意識も少なくなりますよ。タブンネ・・・

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シャーマンの車体の側面は垂直に切り立っています。そのためこのまま金型を作ると、できあがったパーツが金型から抜きにくくなってしまいます。そのためここは分からない程度にテーパー(傾斜)をつけたりするのがよくあることです。

ところがタスカのシャーマンシリーズはご覧の通り、キレイに垂直になっています。裏側を見ると、なにやら細かい段が付けられています。これが垂直にパーツを抜く秘密かもしれませんね。

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他にも素晴らしい箇所はいろいろとあるのですが、それらは追々お知らせするとして、このキャリバー50なんかも銃身の持ち手(だよね)がちゃんと再現されていたり、放熱の穴がキッチリ開けられていたりと、他社とは出来が違います。

また、英軍仕様のきっとですから、そのまま組むだけで英軍のシャーマンになりますし、なによりも英軍の戦車兵が付属しているのがウレシイですね。

レジェンドのコンバージョンキット

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レジンキットというのは射出成形で作られる通常のプラモデルと違い、非常に高価な金型を必要としません。シリコンなどの柔らかい型を使って複製するため、成形に手間がかかり、そのため大量生産に向きません。でも、射出成形で作れないような入り組んだ形も作る事が出来ます。そんなわけで、あまりたくさん売れないようなキットを製品化するのに向いた手法なのですが、通常のプラモ用の接着剤が使えないとか、パーツを切り離すのが大変など、少しばかり高度な工作技術を要求されます。

さらに、少量生産ですから、凝った説明書を作る手間をかけることもできず、ご覧の通り、写真に番号を振った程度のものが付いてくるだけです。これはわからん???

まさに上級者向けでして、わたしのようにろくに資料も無しで作ろうなんて言う無謀な輩には敷居がかなり高くなってしまっています。さて、どうしたものやら・・・オイオイ

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レジンキットは型から抜きやすくするために離型剤が塗られています。このままではちゃんと塗装することもできませんから、専用の洗剤に付けて離型剤を落とします。使ったクリーナーはガイアのレジンウオッシュです。これは揮発性がありますから、シール容器に入れてピッチリと蓋をしておきます。10分ほど漬けておいて、その後台所洗剤で洗い流します。

さぁ、頑張ってく作りますよ!!

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